眠れない夜に。

関ジャニ∞(の白い人)に恋をした盲目拗らせオタクのひとりごと。兼ジャニオタの家計簿代わりブログ。

俺節にお邪魔した話

お金はないけど、俺節にもお邪魔してきました。

すごかったんだあ。
ジレッタはいっぱい見て、言葉に出来ることが増えたけど、
俺節は入ってくる熱量がすごすぎて、1回では全然うまく言葉に出来ない。

何も伝わらないと思うけど訓練のためにも少しずつ言葉で残しておこうかと。


↓以下ネタバレ含む感想↓




吹雪の音と共に開幕。
うすいスクリーンには吹雪が映し出され、コージのおばあちゃんが取り立て屋に利息を差し出すシーンから始まる。

高田さんの演技力がすごくて、役が変わると分からないんだ。
もちろん双眼鏡で見てなかったから顔が鮮明に見えなくて、っていうのもあるとは思うけど、
まとってる雰囲気とかしゃべり方とかが全く違って、本当に別人になってた。
て訳で、おばあちゃん役が高田さんだったと気付いたのは、休憩中にパンフレットを開いてからでした。

うすいスクリーンの裏が明るくなると、
そこには東京行きのバスを待つコージの姿。
このタイプの演出好きだなあ。
そこへ、おばあちゃんが背広を手渡しにやってくる。

青森から上京してくると、都会では人がわき目もふらずに慌ただしく行きかっていて…
演歌の大御所北野波平に弟子入りしようと土下座して待つも、弟子はとっていないと軽くあしらわれてしまう。
そんなところを見ていたオキナワが一曲歌わせてみようと言い、演奏を始める。
まさか生演奏だとは…コージが歌い始め、グッと引き込まれそうになったところで止まる歌声。
”めぐせえ” 恥ずかしいんだって。みんなが見てるから。
それを聞いて北野波平とその取り巻きは撤収。
オキナワは放っておけずにコージを自分の"城"へ。

みれん横丁
ここの転換の時がすごかった、舞台の背景?がすごい作り込まれてるのもあるけど、歌と横丁の住人の雰囲気がすごくて。
なんていうか、釘付け。すっかり入り込んじゃった感じ。
新入りのコージに手荒い歓迎。
こういうとこ男の人の漫画っぽさある。
非日常なんだけど、ほんとにちょっと裏に入ったらこんなところがありそうと思うような、ほんとに覗き見てしまってるような、リアルな雰囲気?なのかな。うまく言えない。
空気感とか、各役者さんの細かい作り込みとか、本物感。

そこにテレサが。ひっどい下ネタ(笑)
すごい弱いのに立ち向かうコージが、歌うんだ、訳わかんないよね、歌声で撃退なんてミュージカルなの?って思った。
けど、圧倒されるんだわ。コージの歌。
もちろん雰囲気作られてるんだけど、ズシッと重い歌声なんだよね。
おばあちゃんに貰った背広に謝れって言うコージ。
また歌は途中で止まっちゃうんだけど、そこで去っていくヤクザ?の
"2番まで歌われてたら謝るとこだったぜ"って言うのがなんとももぞもぞする。
周りの住人がコーラス始めるのもびっくりしたけど、やっぱ厚みがますよね、すごい。

テレサはなんて言うのかな、ストリッパーって書いてあるけど、用は売春婦なんだよね?
そこのお店のシーンも攻めてる感じで。
なんかこう、ほんとキャラの立ち方がすごい、
そんな人周りにいないし、見たことないし、実際いるのか知らないけど、あーこういうヤツいる!って思っちゃうキャラ作り。
こういうのがやっぱ劇団員の力量なんだろうなあ。

コージは現場仕事に行き始めてみれん横丁の住人とも仲良くなるけど、まだ人前で歌うのは恥ずかしくて。
そこに、流しの大野が。
いやほんとに六角さんの存在感すごいわ。
歌に感動するコージが可愛い、乙女かってくらい可愛い。

大野からくすねたお金でショーパブ?へ
そこでテレサと再開するコージ。
テレサを買うためになんやかんや揉めて、5万円分の歌を歌うと啖呵を切るものの、やっぱり恥ずかしくて歌えなくて。
テレサに控え室にかくまってもらう。
"♪あの故郷へ帰ろかな、帰ろかな"
"帰りたいのに帰れないから歌う歌だよな。"ってオキナワにもいろんな事情があるんだろうなって感じるところ。

言いたいことがうまく言えなくて、やっと口を開いて出てきたと思ったらそれは歌で。
そんなコージを自分と似てると言って大野は弟子に。いろんな店に着いて回る。
これを回想シーンみたくしてて、
上段では流しのシーン、下段ではコージが現場仕事の最中に同僚に話をしてるシーン
って同時にやってるんだけど、こんなやり方あるんだってびっくりした。
舞台では使われる手法なのかな?すごいよね、単純に。
大野の流しの曲がちょうどいいバックミュージックになって。

買い物帰りのテレサと会って、それから外出の度に現場で話をして。
初々しいカップルみたいな可愛いふたり……。
信玄餅についてはアドリブすごすぎて全然分からない←
でもそう上手くいくはずもなくて、巡業?で熱海へ行くんだって。
先輩には上手くいくはずないんだから止めなととめられるものの、
いつも挑戦すら出来ないテレサは失敗でもいいからやってみたいとコージに恋をする。
巡業に行くことを、みれん横丁までストリッパーの仲間が教えに来てくれ、コージはテレサを抜け出させることに。

ストリッパー仲間やみれん横丁の住人のおかげで、テレサとパスポートの奪還に成功するものの、
自分ために周りが大変な目に合う、と戻ろうとするテレサ
たまらないよねえ。しんどい。
テレサのために歌うコージ、あんなん惚れるわ。
テレサの分まで稼いでやるっていう先輩もかっこいい。
みんながヤクザ達を歌いながら追い詰めるシーン、ほんとに、ステージから落ちるのはびっくりしたけど、鳥肌たつやつだった。
あんなん1階前列で見てたら迫力すごすぎるだろうなあ。

で1幕終了。
記事分けるか迷う。いっか、このまま書こう。

2幕は太鼓の音楽と共に幕開け。
コージとオキナワは地道に盆踊りの歌で営業したり、オーディションを受けたり。
テレサとオキナワと3人で暮らして、テレサもパン屋さん?で働いて順風満帆。
でもなくて、もっと貪欲にデビューを目指したいオキナワと、歌えてテレサといられればいいコージと、
自分がコージの邪魔をしてるんじゃないかと感じるテレサと少しずつすれ違ってて。

オーディションでは審査員の娘に1位を取られ、別の審査員からデビューの誘いがあるものの、条件はコージ1人で、と。
オキナワはギターを置いて出ていってしまう。
悩むコージ。そんな中でテレサは上司に不法滞在がバレて身体の関係を迫られたり…

テレサは最後にコージに抱かれて、翌朝自分から警察を呼び、不法滞在で連行される。
ストリッパーだった自分が汚いからコージは抱いてくれないのか、と悩むテレサも、
汚いなんて思わないけどそれでも脳裏に店にいた男たちの顔とか
値段つけているとことかが思い浮かんでテレサを抱けないコージも、
やっと乗り越えられたのかと思ったのにね。

テレサもオキナワもいなくなって、コージは少し変わっちゃったみたい。
元アイドルの寺泊いくよとかボイトレの先生とかにダサいっていわれてた、
おばあちゃんにもらったジャケットを脱いで、標準語でしゃべって、歌うんだけど、やっぱりなにかが足りなくて。
寺泊と組んで歌うことになった引越しやさんの曲だって、
歌のことなんてなんにも考えてない社長とか、
もう一度売れるためならってなんでもやろうとする寺泊と戌井とかに耐えられなくて、本音を言って。
コージの歌に対するまっすぐな部分。不器用なんだけど芯の通った生き方。すごいよなあ。

コージの元を去ってから、荒れて、やくざと一緒に取り立てをしてたオキナワ。
北野波平をゆすろうとするも、つかまって地下牢(なんであるの…)に閉じ込められる。
オキナワに掃除でもしろ、と箒を渡す北野波平。
オキナワは、その箒をギターに見立てて歌い始める。歌しか、ないんだよなあ。オキナワも。
北野波平いい人だよなあ。
一見偉そうなおじさんかと思いきや、歌に真剣に向き合う2人をちゃんと見てて…

デビューにも失敗してすっかり落ちぶれたコージ。
オキナワのことを捨てて、デビューの道を選んだのに、結局だめで。
カラオケが出回ってながしの仕事がなくなった大野もみれん横丁へ。
歌とはなんたるか。
楽譜を声に出してもまだそれは歌じゃなくて。
魂の乗った曲が、相手の心に届いて、
遠くにいてもふと頭のなかを回るようになって初めて歌なんだ。
って。いいこと言うわ…


そんなこと言われても、もうテレサもいない、オキナワもいない、もうどうしていいか分からないコージ。
オキナワは渾身の一曲を書き上げて、コージへ届ける。
北野波平のぶれないキャラがとってもすてき。
オキナワの書き上げた曲を受け取れないと言うコージ。
青森から東京へ出てきて、オキナワと出会ってテレサと出会って歌への思いとか、デビューの夢とかいろんなものを一気に背負い込んで。
それを全部手放した今、自分のことだけでも重荷に感じるのに。
オキナワの思いが全部詰まった曲なんて。
重すぎて背負えない。って。
結構強情なコージ。
オキナワは自分の思いを全部込めて曲を作っても、
自分が歌ったんじゃお客さんの心には届かない、歌にならないんだ。って。
コージが歌うんじゃなきゃだめなんだって。
歌が否定されたら、自分自身が否定されるような、そんな曲を作ったんだって。
だから歌う前から否定しないでくれ。って。
ここの必死なオキナワとコージの魂のぶつかり合う感じ。涙が出る。

コージは歌を捨てない。ってわかってるから、
北野波平も大野もコージに全部丸投げして。

そんな中、デビューがなくなったせいで空いた穴を埋めるためにステージに立つように言われる。

テレサは不法滞在の仲間の情報を伝えることで、仲間をやくざから解放したり。
刑事さんともすっかり仲良くなって、帰国の前に少し自由な時間をもらう。
ちょうどその日がコージのライブの日で、それをしったテレサ達はライブ会場へ向かう。

ステージに立つコージ。
今にも雨の降りだしそうな野外のステージでは、観客は前座はいいから早くしろとアウェイな空気で。
ステージ下で見てる観客とかリアルで笑う。こんな人見たことないんだけどね!
コージもすっかり歌う気もなくて。
歌いだしても、なめてんのかとか、野次がすごくて。
こっちまでつらい気分になる。
そこへ駆けつけるオキナワ。こいつの歌はこんなもんじゃないって。あの歌聞かせてやれって。
そしてテレサも。上の柵から身を乗り出して話すテレサ。すっかりロミジュリ。
自分の歌った歌が、テレサの心に届いて、頭の中を回っていたと知ったコージ。
テレサのためなら、”歌”が歌えるコージ。
テレサとコージの思いが共鳴する。
テレサも自分の思っていることがうまく言えなくて。歌に。

降り出す雨の中、思いを伝えるために歌いだす。
その中で、観客が全く優しくないのとか、リアルで。
コージはオキナワにギターを借りて一人で歌いだす。
自分の思いを完全に伝えるには自分一人で歌わなくちゃなのかな。

”俺が俺と言うときは俺とお前で俺だから”

雨の量がほんとに容赦なくて、
びしょ濡れになりながら歌うコージの姿に
観客から投げつけられていたゴミもいつの間にか止まっていて。
ほんとに心にぐっとくる歌。
雨でがさつくマイクの音。ギターが濡れちゃうとか無駄なことを考えちゃう。
途中で時間が来てテレサは去る。
歌が終わって、客が拍手を始めるまでの一瞬の間。すごい。
これが”歌”か。って。

みれん横丁の住人はみんな昨日の出来事が新聞に載ってるんじゃないかと探して、
お金がないのに新聞を買って、でもコージのことは一言も乗ってなくて。
住民は怒るけど、そうやって思ってくれてる人がたくさんいて。
コージは一人じゃなかったって安心できるんだよね。
多分自分のことだけでも重荷になっていたのは、自分が一人だったからで。
みんなで支え合えば、他の荷物を背負ったって重くなんかないんだよね。
すっかりみれん横丁にも活気が戻って。
そこに現れるコージとオキナワの姿がほんとにかっこよくて。思い出せば泣けそう。


舞台はここで終了。今回は原作を読んでないから、結末がどうなのかは分からない。
デビューするのかしないのか。でも2人はこれからも歌に本気で向き合っていくんだろうし。
コージとテレサも今より海外なんてほんとに遠いところだから、会えるかは分からない。
それでもお互いの心にお互いの歌があるから、大丈夫。


カーテンコールはみんなの仲の良さが前面に出ててすごい素敵だった。
カーテンコールのことは割愛。今度元気だったら書こうかな。


多分いろんなとこが抜けちゃってるけど、すごいいい舞台だったんだ。
舞台の底力を見せつけられた感じ。
安くん、あと少し頑張ってね。